![]() ゴールデンウイーク中に1リットル160円か―。ガソリン税復活法案を再可決する政府の方針を受けて名古屋市内のガソリンスタンドなどは28日までに、値上げの準備態勢に入った。関係者によると市内の9割のスタンドは5月1日に値上げし、レギュラー1リットル155円―160円になる見通しという。元売りはすでにスタンドに対して(税金の掛からない)ガソリンの出荷量の規制を始めたといい、税復活と原油高の「ダブルパンチ」のあおりを受けて高価なガソリンの波が行楽シーズンの消費者を直撃しそう。 「税率復活の再議決は折り込み済み。1週間ほど前から元売り、スタンドとも切り替えの準備を始めている」と関係者。値上げは1日、ほぼ一斉に行われ、1リットル160円のスタンドが多いとみられる。 愛知県内で数店のスタンドを経営する男性は「税金を別にしても3月に比べ、元売り価格が1リットル7、8円値上がりしている。スタンドにとっては160円も高過ぎるとはいえない」と話す。 税金復活は従来の価格に戻るだけとの見方もあるが、原油高が止まらない。同経営者は「さらに原油価格が上がるだろう。夏にかけては1リットル170円程度に値上がりしていく可能性は高い」としばらく歯止めがかかりそうにない状況と話す。 ガソリン値上がり時の買いだめを懸念して名古屋市消防局などが注意喚起を行っている。同消防局は25日から5月2日まで市内全域で巡回広報を実施。県防災局も各スタンドにポスターの掲示などを求め、買いだめを警告している。 ガソリンはマイナス40度でも引火する。「気化していると一瞬で爆発し消火が困難。静電気などでも簡単に火が付いてしまう」(市消防局)。カー用品店などで販売されているガソリン用携行缶は乗用車で運搬できるのは22リットルまで。40リットル以上の保管は届け出が必要となる。携行缶は10リットル1個1万5000円前後で手に入るが、一般的な家庭では出資額や手続きに見合わないといわれる。 特に市消防局が心配するのはセルフ式スタンドで安価な灯油容器に給油するケース。セルフ式スタンドで灯油容器に給油すると消防法違反で3カ月以下の懲役か30万円以下の罰金。消防庁も買いだめ客を発見したら直ちにスイッチを切るなど、スタンド側に厳しい対応を求めている。 同局は「市内で買いだめのガソリンに引火した火災はまだない。家庭での買いだめを目的とした保管はやめ、必要な人も最小限にとどめてもらいたい」と語った。 ■名古屋市内のガソリンスタンドでは5月1日から値上げに向けて臨戦態勢の様子。 ゴールデンウイーク中に行楽客が集まる東名高速道路名古屋インターチェンジ付近のスタンドは値上げ必至。現状でレギュラーガソリン1リットル129円の店は1日から暫定税率分と高騰する原油価格分を含めて31―32円値上げして同160円程度にする方針。「値下げはぎりぎりまで粘った(4月2日に値下げした)が、値上げはやむを得ない。最近は値上げ前に再値下げする店もある。うちはついていけない。ましてや連休明けまで現状価格では持たない」と苦しい事情を吐露 4月1日に同180円にして販売し名古屋市名東区の店は28日から122円に値上げ。同店は5月1日から暫定税率分(25円)を値上げして147円にする方針だが、原油高騰分については「1日か、連休明けかに状況を見ながら判断する。先が読めない部分もあるが、苦しい状況には変わりない」と困惑の様子。 同店へ給油に来た同区の無職男性(61)は「値上げは腹立たしい。一度下がっているだけに余計に高く感じる。早く選挙をやって政権を代えなきゃいかんね」と話した。 ガソリンを入れると爆発する危険性があるポリ容器を持参しないように呼び掛けるポスターを張ってある店もあるが「実際のところ、そこまでする人は見掛けないよ」(店員)が現状。 各店は祝日の29日、安値最終日の30日と駆け込み客に備えてスタッフの増員を図るなど対策を練っている。
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