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【伝えたい 私たちの体験】ボランティアにも頼って 物資や現地入りは注意必要

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【伝えたい 私たちの体験】ボランティアにも頼って 物資や現地入りは注意必要

届けられた衣類を整理するボランティア=2011年3月、福島市

【伝えたい 私たちの体験】ボランティアにも頼って 物資や現地入りは注意必要

「陸前高田市災害ボランティアセンター」に全国から集まった人たち=2011年4月

 東日本大震災ではボランティアが住民の避難生活や復旧作業を支えた。津波被災地を支援する拠点を内陸の岩手県遠野市に置いたNPO法人遠野まごころネットの 多田一彦 (ただ・かずひこ) さん(57)は、初期の現地入りは慎重な判断が必要と指摘。一方「物資の仕分けや住民ニーズの把握など、行政で抱え込まず頼ってほしい」と呼び掛ける。

 発生直後は人命救助やライフライン復旧が最優先。支援者が下調べせずに現地に入ると、流通などを妨げる恐れがある。支援物資も「必要性の見極めが大事」と多田さん。結果的に使われない物資の仕分けや処分に人手や金が掛かるからだ。

 拠点の運営面では、現地に土地勘のない支援者も多いため、避難所マップなどの資料が後々まで重宝した。

 大災害時は被害状況や行政の対応の情報が届かないと、住民の不安や懸念につながる。多田さんらは数十組の訪問チームを編成。避難所で物資を配って支援情報を伝えるとともに、刻々と変わる現場のニーズをつかみ、行政と共有した。「民間団体が得意な分野。行政は門戸を広げて」

 ボランティア活動は現地の都合で急に中止になったり、希望しない分野の担当になったりすることもある。多田さんは「自分のやりたいことではなく、必要なことをするのが支援。被災者の状況や気持ちへの配慮を欠くと、トラブルになりかねない」と話す。現地に行けなくても、地元の支援団体への寄付は息の長い支援に役立つ。=2016年4月19日


(共同通信)