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日めくり

大量殺人続くロシア

事件について伝えるガゼータ・ルー 事件について伝えるガゼータ・ルー

 ロシア南部クラスノダルで恐ろしい犯罪が発覚した。同市に住む夫婦が1999年から殺人を続け、犠牲者は少なくとも30人に上る疑いがある。ロシアのニュースサイト「ガゼータ・ルー」などによると、既に7人の遺体が見つかり、警察は夫婦を拘束、さらに調べを続けている。

 夫のドミトリー・バクシェエフ容疑者(35)と妻のナタリヤ容疑者(42)で、警察によると、2人は遺体を切断し食べたほか、人肉を瓶詰めにして保管していた疑いももたれている。自宅からは犠牲者の携帯電話のほか、人のものとみられる皮膚片、冷蔵庫から瓶詰めにされた人肉のようなものも見つかった。また、オレンジを並べた大皿の上に人の頭部のようなものが写った写真も押収された。

 犯行発覚は偶然の結果だった。道路の補修作業をしていた作業員が9月11日、路上に落ちていた携帯電話を発見。中に保存された写真映像を見てみると、人間の切断された頭部や、切断された手首をくわえた男性の顔などが写っていたという。驚いた作業員が警察に届け、夫婦は拘束された。簡易精神鑑定を受け刑事責任能力があると判断された妻のナタリヤ容疑者が、これまでに30人を殺害したと供述したとの報道もある。一方、一部報道によると、夫のドミトリー容疑者は「女性が言い寄ってきたため、押したら転倒して死亡した。どうして良いか分からず遺体を自宅に持ち帰った」と述べ、1人の殺害を認めるにとどまっている。

 たとえ30人の殺害が事実だったとしても、ロシアにはこれを上回る連続殺人犯がいる。アレクサンドル・ピチュシキン受刑者は2001年から06年にかけモスクワ州でホームレスの老人らの殺人を繰り返し、計49人を殺害したとして終身刑を受けた。ロシアでは死刑の執行が一時停止されているため、最高刑は終身刑となっている。

 シベリアのイルクーツク州では1994年から2000年にかけ、当時警官だったミハイル・ポプコフ受刑者が若い女性ら22人を殺害したとして、公判で終身刑が確定した。これとは別に昨年、47人の殺害で新たに起訴されており、もし有罪が確定すれば犠牲者の総計は69人となる。

 なぜ、これだけの犠牲が出るまで容疑者を逮捕できないのか。それを考えると、その犯行が多くのノンフィクション小説や映画にもなった旧ソ連時代の連続殺人犯、アンドレイ・チカチロ元死刑囚=1994年執行=が思い起こされる。チカチロ元死刑囚は1970年代後半から90年にかけロシアやウクライナで女性や子ども52人を殺害、遺体を切り刻んだことで有名だが、官僚主義や「共産主義では連続殺人は存在しない」というイデオロギーの元、捜査はずさんで、チカチロ元死刑囚の犯した殺人で誤認逮捕され、死刑判決を受け執行された人もいるなど、強引な尋問に基づく捜査手法にも批判が集まった。  (47NEWS編集部 太田清)