「タイ王女からの手紙」

シリントン王女の略歴

 55年タイ・バンコク生まれ。チュラロンコン大卒後の77年、王位継承権が与えられた。農村の小学校へのパソコン寄付など情報技術(IT)普及に尽力、ITプリンセスと呼ばれることもある。01年学習院大から、09年東海大から名誉博士号を授与された。

親日家王女が日本激励 シリントン・タイ王女

 日本の皇室と親密な関係を維持するタイ王室。プミポン国王の次女、シリントン王女(55)は献身的な活動で国民の人気も高く、王位を継承する可能性もある。2000年7月に営まれた香淳皇后の斂葬(れんそう)の儀に国王の名代として参列するなど親日家の王女が、東日本大震災の被災者を激励する一文を寄せた。

揺るがぬ「日本魂」 闇の後には常に光

 日本国及び国民の皆さんに衷心よりお見舞い申し上げます。現在の苦境に私自身、大変心を痛めております。

 思いもよらない大災害によって引き起こされた被害の甚大さは並外れたものだと理解しています。タイも以前、同様の災害に見舞われましたが、これほどの規模ではありませんでした。

 とても困難な時においても、人々が揺るぎない精神と沈着な意識、秩序をもって逆境に耐えているのは称賛されるべきことであります。これは日本及び日本国民が困難に立ち向かうに当たって用いる有用な武器なのです。この方法は称賛に値します。全世界は今、何が起きようとも、それがいかに大変なことであっても、「日本魂」は決して損なわれず、揺るぐことさえないと分かっています。

 7年近く前、タイ南部が津波によって困難に陥った時、私たちの良き友邦として、日本は苦境を緩和する手助けに来てくれました。私たちタイ人は仲間を救ってくれた行為に感銘を受けました。今に至っても、私たちは感謝の念とともにそのことを思い出します。日本がそれ以上の困難に陥っている今、何か手助けができればとても喜ばしいことです。

 確実に言えるのは、闇が去った後には常に光が到来するということです。希望を心に満たしている限り、私たちを取り巻く一切の困難を乗り越えることができます。素晴らしい資質を有する国民がいる日本はこの悲劇的な状況を静かにそして成功裏に乗り切り、以前の輝きと繁栄をすぐに取り戻すと確信しています。

(共同通信)
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