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【壁と卵】村上春樹氏エルサレム賞講演に対する新聞コラム “私たちが制度をつくるのだ”


 【沖縄タイムスのコラム】 …沖縄をよく知る県外の人たちに「沖縄の人はなぜもっと米軍基地問題に怒らないのか」と、たびたび問われたことを思い出した。沖縄は常に卵であり、長年、高い壁に絶望感を味わわされ、怒りは徒労感に変えさせられた▼先日も金武町伊芸区の流弾事件が「刑事事件での立件は困難」とされ、捜査は事実上終結する見通しだ。刑法という制度の死角が住民の抱える「命の不安」を放り出している▼失望が繰り返されれば「怒り」はおりのように重なる。村上さんの言葉をもじれば「制度の増殖を許してはならない。制度が私たちをつくるのではなく、私たちが制度をつくるのだ」に行き着く。(2009年2月22日「大弦小弦」)

 【琉球新報のコラム】「高くて固い壁と、それにぶつかって壊れる卵」―先月中旬、イスラエルの文学賞「エルサレム賞」の受賞講演で村上春樹さんが語った。新嘉手納爆音訴訟の控訴審判決文を読んで、この言葉を思い出した
▼「壁」と「卵」とは、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの無差別攻撃の暗喩(あんゆ)。「爆弾、戦車、ロケット弾、白リン弾は高い壁です。これらによって押しつぶされ、焼かれ、銃撃を受ける非武装の市民たちが卵」
▼これを控訴審判決に置き換えると、「壁」とは、夜間飛行差し止めについて「司法的救済の道が閉ざされている」と判断回避した司法の「壁」であり、抜本的な騒音規制策をとらない政治の「壁」だ。「卵」とは半世紀以上も爆音被害と事故の恐怖にさらされる住民にほかならない…(2009年3月2日付「金口木舌」)全文はこちら

村上春樹さんの「エルサレム賞」授賞式(2009年2月15日)
講演全文(英文)を読む 
講演全文(日本語訳)を読む
講演要旨を読む
授賞式の動画こちら

 【秋田魁新報のコラム】 すごいな。世界的な作家村上春樹さんの思考に胸打たれた。イスラエルの文学賞「エルサレム賞」授賞式の講演で語った「壁と卵」論にいま、あらためて感じ入っている…(2009年2月26日付「北斗星」)秋田魁新報のコラムから

 【神奈川新聞のコラム】「わたしたちを守るはずの制度が組織的に人を殺すことがある」。作家の村上春樹さんがエルサレムで催された文学賞授賞式の講演会でそう話したと知り、ポーランド映画の名作「灰とダイヤモンド」のことが脳裏をよぎった…(2009年2月23日付「照明灯」)全文はこちら

 【愛媛新聞のコラム】村上春樹さんがエルサレム行きを決めたと聞いて、思い出した。「壁」と「僕」と「影」が出てくる話。「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」。二十年以上前の作品になる…(2009年2月23日付「地軸」)愛媛新聞のコラムから

 【長崎新聞のコラム】 …15日の授賞式で村上さんは、戦争を起こす体制を壁、人間を壊れやすい卵に例え、「わたしは常に卵の側に立つ」と言い切った。戦争当事国に乗り込んで真摯(しんし)に命の尊さを説くその姿は、世界の人々の魂を揺さぶった…(2009年2月21日付「水や空」)全文

 【写真上から順に】2009年2月15日、「エルサレム賞」授賞式で講演する作家の村上春樹さん=エルサレム(共同)▽15日、「エルサレム賞」授賞式後、ファンや報道陣に囲まれる作家の村上春樹さん=エルサレム(共同)(MSN産経)▽15日、「エルサレム賞」授賞式の後、サインの求めに応じる作家の村上春樹さん=エルサレム(共同)(MSN産経)

 【徳島新聞のコラム】 作家の村上春樹さん(60)が、イスラエルの文学賞「エルサレム賞」の授賞式で行った記念講演が話題を呼んでいる。女性や子どもら千三百人以上が死亡した、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃を批判したからだ…(2009年2月19日付「鳴潮」)徳島新聞のコラムから

 【四国新聞のコラム】今日は真実を話そう」。嘘の紡ぎ手である自分が嘘[うそ]をつかないのは年に数日しかない、今日はその1日だ—小説家・村上春樹さんのそんな言葉を現地メディアなどが伝えていた。…(2009年2月18日付「一日一言)全文はこちら

 【中日新聞のコラム】 歩道では、車道側より、壁側の方が安全で、歩きやすいからだろう。英語で「壁を与える」と言えば、道を譲る、つまりは相手に有利な立場を譲る、という意味である。残念だが、イスラエルの「壁を与える」は正反対だ。…(2009年2月18日付「中日春秋」)中日新聞のコラムから

 【信濃毎日新聞のコラム】自分のことをたたえる相手を、公の席で批判するのは勇気が要る。作家の村上春樹さんが、それをやった。イスラエル最高の文学賞「エルサレム賞」を受け、授賞式でイスラエルのパレスチナ自治区ガザ攻撃を批判した。
 高くて固い壁と、それにぶつかって壊れる卵−。村上さんは、小説を書くときに常に心に留めている例えを持ち出し、講演している。高い壁は戦車やロケット弾、卵は犠牲になる民間の人々だとし、イスラエルとパレスチナ武装組織双方の戦闘も非難した…(2009年2月17日付「斜面 」)中日新聞のコラムから

 【熊本日日新聞のコラム】イスラエルのエルサレム賞に作家村上春樹さんが決まったと聞いたとき、なぜ受けたのだろう、という疑問を持った。実際、賞の辞退を勧める市民団体もあったようだ。
 イスラエルといえば、言い分はあろうが、昨年暮れからパレスチナ自治区ガザを激しく攻め、多くの子どもを含む千三百人もの人命を奪った。賞は「人間の自由と尊厳」を書き続ける優れた作家が対象とはいえ、そんな国の賞を受けるとは、というわけである…(2009年2月17日付「新生面」)熊本日日新聞のコラムから

  「制度が組織的に人を殺す」 村上氏が授賞式で講演
 【エルサレム16日共同=長谷川健司】作家の村上春樹さん(60)が15日夜、イスラエルの文学賞「エルサレム賞」の授賞式で記念講演し、イスラエルのパレスチナ自治区ガザ攻撃に言及した上で「わたしたちを守るはずの制度が組織的に人を殺すことがある」と述べ、一人一人の力で国家や組織の暴走を防ぐよう訴えた…(2009/02/16 09:32)記事全文はこちら

 村上春樹氏に文学賞授与 イスラエル「エルサレム賞」
 【エルサレム15日共同】個人の自由などをテーマに優れた作品を発表した作家に贈られるイスラエルの文学賞「エルサレム賞」の授賞式が15日、ことしの受賞者に決まった作家の村上春樹さん(60)が出席してエルサレムで行われた。欧州系言語以外の作家への授賞は初めて…(2009/02/16 01:32)記事全文はこちら

 村上春樹氏に文学賞辞退を要求 エルサレム賞でNGO
  【共同通信の記事】イスラエルの文学賞、エルサレム賞の受賞が決まった作家の村上春樹氏に対し、大阪市に拠点を置く非政府組織(NGO)「パレスチナの平和を考える会」がウェブサイトに掲載した公開書簡で「受賞はイスラエルの対パレスチナ政策を擁護することになる」として受賞辞退を求め、賛同者を集めている…(2009/02/10 16:39)記事全文はこちら

2009/03/02 14:28

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コメント

社会の仕組みを作っていくのは人間でありながら、作った仕組みのために個人の尊厳を踏みにじられる世の中になっています。各々の思いと知恵を出し合って、それぞれの幸せを実現できる社会にしていかねばなりませんね。

投稿者 匿名 : 2009年02月23日 10:10

コメントを書いても表示されないことがありました。大変ご迷惑をかけました。設定を改善しましたので、ご容赦願います。全国新聞ネット

投稿者 林憲一郎 : 2009年02月20日 16:39

oubei14様
コメントありがとうございます。
ブログへの掲載をご希望のようですが、日本文・英文ともリンクを貼るにとどめていただければ幸いです。そしてリンクを貼る際は、恐れ入りますが、リンク元が「47NEWS」であることを明記するようお願いしております。趣旨はよく分かりますが、私どもの方針ですので、ご理解いただき、全文転載はご容赦をお願いします。講演全部の動画の公開場所は見つかればお知らせします。

全国新聞ネット(47NEWS運営会社)

投稿者 林憲一郎 : 2009年02月19日 00:58

村上春樹さん「エルサレム賞」授賞式講演全文掲載ありがとうございました。

素晴らしい内容ですね。

エルサレム受賞について、反対した多くの人がいたにもかかわらず、あえてエルサレムに来てスピーチをすることを選択した行為。

そして、絶えず「卵側」の立場から、
システムという大きな壁を前に、「私たち自身や他者の独自性やかけがえのなさを、さらに魂を互いに交わらせることで得ることのできる温かみを強く信じることから生じるものでなければならない」「「システム」に自己増殖を許してはなりません」という発言!

ガザ侵攻による痛ましい市民の虐殺の報道を前に、弱い私たち「卵」ができることは、せめてこういう意識を持つ者を一人でも増やすことではないでしょうか。

しかもこれは”日本人”の作家から提案されたことなんです。

ぜひとも全文をブログで取り上げ、広く国内外の方に知らしめたいと思いますが
著作権の問題が心配です。
1)日本文・英文全文をブログに掲載したい
2)他言語に翻訳し、多くの人に知らしめたい
のですが、著作権許諾はどちらに行えばよいでしょうか。

また、
3)講演全部の動画を見たいのですが、どちらで公開されていますか。

oubei14
pru@seig.ac.jp
http://ameblo.jp/oubei11/

投稿者 匿名 : 2009年02月18日 22:58


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