【消費者庁】 早速O157食中毒 スピード把握できず
【沖縄タイムスの社説】 …当初、09年内発足の予定だったが、麻生太郎首相が9月に前倒しした経緯があり、準備不足の感は否めない。…課題は多い。情報が最初に入ってくる地方の消費生活センターをどう充実・拡充させるか。センターは自治体、警察、保健所などに寄せられた情報を吸い上げて一元化する。重大事故は直ちに消費者庁に報告するが、センターの数が足りないとされる。相談員は「官製ワーキングプア」といわれる。98%が非正規・非常勤職員、90%が1年契約、70%以上は年収200万円未満という。仕事内容に見合った待遇改善が必要だ。消費者庁職員は各省庁から集められた約200人。職員が元の省庁に遠慮することがないか。職員にも消費者目線に立った意識改革が求められている。民主党は、自民党が政権移行期を狙って「駆け込み人事」を行い、発足を急いだとみているようだ。(2009年9月8日)全文
【岐阜新聞のコラム】 「政権交代」の興奮冷めやらぬ今月1日、消費者行政の司令塔となる消費者庁が発足した。…まもなく病原性大腸菌O157の食中毒が、全国展開するステーキチェーン店「ペッパーランチ」で発生した。感染の疑いがある「角切りステーキ」は、大垣食肉供給センター協同組合が豪州産肉を加工、県も立ち入り調査している。▼「ペッパーランチ」側に感染の情報が入ったのは2日。その後、各地の利用客からO157が検出されたため4日に販売を中止。店側の公表は感染把握の3日後だった。▼消費者庁始動に合わせた本紙の連載でも「情報の把握と報告のスピード化」がポイントという。今回、それが実行されたとはいえない。消費者の安全確保が試されている。(2009年9月7日付「分水嶺」)全文
【北海道新聞のコラム】 せっかく生まれた子供だ。めでたいことをみんなまとめて名前に付けちまおう。父親がそんな調子だから、落語の「寿限無(じゅげむ)」くんには長い長い名前がある。その名を呼ぶ間に、こぶが引っ込んでしまうほどだ▼「食う寝るところに住むところ」。寿限無の名の一部にある。こんなふうに、生きるために欠かせないひとくくりのもの。それが「暮らし」という営みだろう▼…きのう消費者庁が発足した。他省庁の権限をどこまで消費者庁に移すか、準備の期間中に官僚が抵抗した。…▼せっかく生まれた消費者庁だ、食う寝るところに住むところ、困ったことはみんなまとめて面倒みちまおう。そんな、きっぷのよい官庁を見たい。(2009年9月2日付「卓上四季」)全文
【宮崎日日新聞のコラム】 …誕生までの経緯は実に「永田町的」だった。昨年4月、行き詰まりを見せていた福田内閣が、支持回復のカードとして設置を表明。対する民主党は、より独立性の強い「消費者権利院」の対案をかざして拒否した。事態は一時硬直化したが、今年3月に民主の小沢代表の秘書(当時)が政治資金規正法違反容疑で逮捕されたことで急転。民主は対決路線転換を余儀なくされ、事は前に転がり始めた。…自民は駆け込みで初代長官らの人事を行った。これに民主が「旧来型の官僚主導」と反発。見直す構えを見せている。…政権交代の「すき間」に消費者が置き去りにされるような事態は決して許されない。(2009年9月2日付「くろしお」)全文
【南日本新聞のコラム】 …慣用句ではないものの「目線」という言葉がある。元は演劇などで使った。役者が目を向ける方向を指していたのが、今では視線を意味するようになった。だが視線とは微妙に違う。目線には高い、低いがある気がする。
そんなことを考えるのも、福田康夫首相が「国民の目線」という表現を使いたがるからだ。小泉構造改革で都市と地方、あるいは個人間の格差が広がり、社会問題化した。それをならす戦略だろう。謙虚な姿勢は悪くない。
政策としてアピールしようというのが消費者庁の設置である。悪質商法や食品偽装が相次ぐご時世に国民は辟易(へきえき)している。事業者の育成保護に向けられていた目線を消費者保護に向け直さなければ、自民党の命脈も途絶えよう。
にもかかわらず太田誠一農相は食の安全に関連して「消費者がやかましく言うと応えざるを得ない」と発言した。国民目線が疎ましいとも聞こえる。それでは情けない。…(2008年8月27日付「南風録」)


リンク切れのご指摘ありがとうございます。1年前の記事で新聞社サイトが非表示になっていました。コラムの抜粋と理解してお読みください。申し訳ありませんでした。47NEWSより。
投稿者 林憲一郎 : 2009年09月02日 16:41