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【岩手日報 論説】原発避難者支援 政治は窮状に向き合え

【岩手日報】<論説>
■避難者の現実と政治の乖離(かいり)こそ問題

 「放射線に色がついていたらいいのに。家が真っ赤だったら諦められるかもしれないのにな」

 東京電力福島第1原発が立地する福島県大熊町の「震災記録誌」の一節に、心が痛む。家があるのに帰れない。東日本大震災被災地の中で、福島は古里喪失の意味合いが大きく異なる。

 国は原発事故後、周辺市町村に避難指示区域を設定。住民が強制的に避難させられ、対象外の地域から自主避難した人も多い。福島県によると8月末現在、原発事故や地震の被害で約5万5千人が県内外に避難している。

 除染作業の進展に伴い、避難指示区域は順次解除。だが、今春に大部分が解除された飯舘村では、各地に除染廃棄物が入った黒い袋が山積みだった。望郷の念に駆られる住民にとって、この光景は心に突き刺さるだろう。

 原発避難をめぐっては、全国で約30件の集団訴訟が起こされている。注目されるのが、千葉県に避難した住民らが国と東電に損害賠償を求めた訴訟の判決だ。千葉地裁が国の責任を認めなかったことは問題だが、東電に対し「ふるさと喪失」の慰謝料を認めたことは評価される。

 賠償制度は国の指針に基づく。避難指示区域からの避難者は月10万円などとなっているが、不十分と感じている避難者は多い。地裁も、制度が避難者の苦しみをカバーしていないとの判断を示した。

 国は、古里喪失の重みを受け止め、指針の見直しをはじめ支援を充実すべきだ…………(2017年10月3日)<記事全文>

2017/10/03 12:30

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