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【山陽新聞 コラム】滴一滴

【山陽新聞】<滴一滴>
■人生という物語を完成させる手伝いをしよう

 医師と僧侶。3月に70歳で亡くなった田中雅博さん=栃木県=は二足のわらじを履いていた。約40年前、国立がんセンター(当時)に勤めた後に寺を継ぎ、住職の傍ら、境内に建てた診療所で多くのがん患者をみとった▼自身にも3年前、進行したがんが見つかった。「『自分の番が来たらこうしよう』と考えてきたことがあるので、それを一つ一つ実行しているような感じです」。著書「いのちの苦しみは消える」に書いている▼先日、最期までの1年余りを記録したNHKのテレビ番組を見た。その中には痛みを訴え、精神的に混乱する姿もあったが、最期は穏やかな顔だった▼患者のつらさには体だけでなく、不安や恐怖などもある。2015年までの3年間で、精神科病床のない全国の一般病院の2割で入院患者の自殺があり、半数はがんを患っていた▼患者の安全を推進する日本医療機能評価機構の協議会がまとめた調査結果だ。リスクを把握することや病院の安全管理の徹底を求めた提言を公表した▼ただ、「いのちの苦しみ」から人を救うことは医者や科学ではできない。亡くなった田中さんはそう説き、ケアの専門職を置くよう訴えている。患者の話をじっくり聴き、人生という物語を完成させる手伝いをしよう、と………(2017年9月22日)<記事全文>

2017/09/22 11:03

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