47NEWS >  47トピックス >  政治

47トピックス

【憲法施行70年】基本理念の実現も課題だ

【山陰中央新報】<論説>
■全ての基礎にあるのは憲法は権力を縛るという「立憲主義」だ


 「新憲法をつらぬいている民主政治と、国際平和の輝かしい精神を守りぬくために、全力をつくすことを誓おう」。1947年の5月3日に発行された小冊子「新しい憲法 明るい生活」はこう呼び掛けている。

 作成したのは帝国議会に設置された「憲法普及会」。2千万部を全国の家庭に配布した。

 各章には「私たちの天皇」「もう戦争はしない」「人はみんな平等だ」「私たちのおさめる日本」などの見出しが並ぶ。象徴天皇制、平和主義、基本的人権の尊重、国民主権-。憲法の「理念」を国民に分かりやすく解説した内容と言える。

 日本国憲法は今年5月3日、施行から70年を迎える。憲法を取り巻く政治状況は昨年の参院選で大きく変わった。衆参両院で憲法改正に前向きな勢力が発議に必要な「3分の2以上」の議席を占め、今年は本格的な改憲論議が行われる見通しだ。

 安倍晋三首相は年頭の自民党会合で「新しい時代にふさわしい憲法の議論を深め、形作っていく年にしたい」と述べた。確かに社会は変化した。だが70年前に掲げた理念が実現しているだろうか。

 理念は理想的すぎるが憲法の条文を現実に合わせて書き換えるだけでなく、理念に現実を近づける不断の努力も求められている。改憲議論と同時に、理念の実現に向けて何を行うべきかを基軸に、社会や政治の在り方を考える議論を深めたい。

 基本理念をキーワードに考えてみよう。「国民主権」は機能しているだろうか。国会では少数意見を軽視する強硬運営が目立つ。各種選挙での投票率の低さは私たちが向き合うべき課題と言えよう。
………(2017年1月9日)<記事全文>

2017/01/09 12:49

ロード中 関連記事を取得中...