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【佐賀新聞 論説】 大川小津波訴訟 悲劇繰り返さぬために

【佐賀新聞】<論説>
■思考停止に陥ってしまっては、ふたたび悲劇を繰り返すことになりはしないか 

東日本大震災で津波にのまれて犠牲になった宮城県石巻市立大川小学校の児童の遺族が損害賠償を求めた裁判。仙台地裁は「津波の襲来は予見できた」として、合わせて約14億2600万円を支払うよう市と県に命じた。

 なぜ、わが子は死なねばならなかったのか-。遺族は子どもたちの写真とともに「先生の言うことを聞いていたのに!」というメッセージを掲げた。問われたのは、地震発生から津波がやってくるまでの約50分間、学校側の行動が適切だったかどうかだ。

 大川小ではいったん児童を校庭に避難させたが、津波発生を知らせる広報車の放送を受けて、約150メートル離れた堤防「三角地帯」へ向けて移動を開始する。その途中で津波にのまれ、児童74人と教職員10人が犠牲になった。

 広報車の放送から、津波が来るまでは約7分間。判決は、わずか1~2分で行き着く裏山に逃れていれば、子どもたちは助かっていた可能性が高いと認定した。

 児童とともに教職員も亡くなっており、その責任を問うのは酷かもしれない。震災後の保護者説明会で、石巻市の亀山紘市長は子どもたちの犠牲を「自然災害における宿命」と述べていたが、本当にそうだろうか。巨大災害だからやむを得なかったのだと目をそらして思考停止に陥ってしまっては、ふたたび悲劇を繰り返すことになりはしないか。……(2016年10月29日)<記事全文>

2016/10/29 10:14

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