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【福井新聞 社説】 医療事故調査制度1年 相互不信解消にまだ遠い

【福井新聞】<社説>
■医療事故調査制度1年 相互不信解消にまだ遠い

診療に関わる患者の予期せぬ死亡を対象にした「医療事故調査制度」がスタートして間もなく1年。医療機関の届け出を年間千〜2千件とした当初の想定に反し、356件(8月時点)と低調だ。必要な報告をしているのかという患者・遺族側の懸念は拭えず、相互不信の解消にはほど遠い。

 医療事故の遺族らは、公平、中立、透明性の高い調査と納得する説明を求め、これらを実現する仕組みの必要性を長年訴えてきた。

 制度は昨年10月から運用を開始。調査対象の範囲や報告書の取り扱いを巡る課題を積み残したとはいえ、まず創設にこぎ着けたことは評価できる。制度を大きく育ててほしいという遺族側の願いは切実だろう。だが「内容は医療従事者に配慮したもの。病院側の誠実な運用がなければ変わらない」と遺族側の不安は解消に向かっていない。

 制度は、患者が亡くなる事故があった場合、病院が第三者機関の「医療事故調査・支援センター」(厚生労働省指定)へ発生の報告をする。病院自らが調査を行い、結果は遺族説明とセンターへの報告書提出が義務付けられている。

 課題の一つがこの院内調査である。厚労省検討会でも議論となったように、当事者だけの調査では医療ミスが仮にあったとしても正直に報告されない懸念がある。医師会など外部者を院内調査に加えるよう求めているが、義務ではないところに不信感を芽生えさせる要素がある。第三者を複数人入れて透明性、公正性を担保することが重要だ。………(2016年9月28日)<記事全文>

2016/09/28 10:30

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