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【愛媛新聞 社説】 沖縄の基地と振興予算 「リンク」させる強権政治やめよ

【愛媛新聞】<社説>
■民主主義を軽んじる傲慢(ごうまん)さを強く危惧する 


 安倍政権が沖縄県の基地問題と振興予算を結び付ける「リンク論」の封印を解いた。
 菅義偉官房長官が「(基地と振興の)両方の課題を全体的に総合的に推進していく意味ではリンクしている」と発言。普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設をはじめ米軍基地の返還が遅れれば、沖縄振興予算を減額する可能性に言及した。表面上、リンクを否定してきたこれまでの政府方針を百八十度転換した形だ。予算で揺さぶりをかけ、政権の意向に従わせようとする強権的な手法は到底容認できない。
 菅氏の発言は、県が来年度も沖縄振興予算の3千億円台確保を国に求めることを決めた後だった。きのう、翁長雄志知事から要望を受けた菅氏が減額に触れず「確保はぜひやりたい」と応じたのも、予算と引き換えに移設受け入れを暗に迫ったと受け取れる。米国との約束を優先するため、公平、公正な予算編成の原則を崩し、民主主義を軽んじる傲慢(ごうまん)さを強く危惧する。
 振興予算は沖縄の日本復帰に合わせ本土との格差を縮めるため、戦中、戦後の「償いの心」に基づいて導入された。本来、基地とは何ら関係ないはず。だが政府は長年にわたって巧妙に「リンク」の表現を避けつつ、振興予算を沖縄との駆け引きに使ってきた。
 1998年に当時の大田昌秀知事が辺野古移設に反対を表明すると、翌年度の振興予算を前年度より900億円も減額。98年の知事選で移設容認派の稲嶺恵一氏が勝利すると、10年間で1千億円を投じる「北部振興事業」を始めた。こうした旧態依然の「アメとムチ」の手法は、県民感情を悪化させ、沖縄との亀裂を深めるだけだと政権は自覚する必要がある。 ………(2016年8月11日)<記事全文>

2016/08/11 13:30

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