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【信濃毎日新聞 社説】 青少年の条例 成立後も議論を続けよう

【信濃毎日新聞】<社説>
■処罰によらずに運動、教育を進める矜持(きょうじ)を保ち、議会も支持してきた 

 青少年の人権を尊重するがゆえに条例を作らないで、住民運動を主体にした運動を展開する―。

 1997年の9月県会。青少年条例制定の可否を問われた当時の吉村午良知事(故人)は、こう答えた。

 続けて登壇した戸田正明教育長。「子どもを規制の中で育てるというのではなく、子どもがより良い生き方を自覚し、自立していく教育を重視する」と答弁。子ども自身の力を育むことの重要性を説いた。

 今、戸田さんは言う。「規制があるからいけないことだ、というのは教育ではない。当時の理念は、時代や環境が変わっても、変わるものではない」

<培った理念はどこへ>

 70年代から、青少年との性行為を処罰する条例が全国の都道府県で作られていく。長野県は吉村県政を挟んで歴代県政が他県と一線を画した。処罰によらずに運動、教育を進める矜持(きょうじ)を保ち、議会も支持してきた。

 これを今の阿部守一知事が百八十度転換した。

 インターネットの普及など子どもを取り巻く社会環境が大きく変化し、子どもの性被害が増加している―。そんな理由で、18歳未満との性行為などを処罰する条例案をこの6月県会に提出した。

 議会はきのう、採決し、成立させた。

 長野県が培ってきた青少年育成の理念が脇に追いやられ、住民運動を再構築する妨げにならないか。何より条例によって子どもは守られるのか。運用状況を厳しく監視していかなければならない。……(2016年7月2日)<記事全文>

2016/07/02 18:00

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