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【高知新聞 社説】 広島中3自殺 学校での冤罪を究明せよ

【高知新聞】<社説>
■信じがたい悲劇 

 広島県府中町にある公立中学校の3年男子生徒が昨年末、自ら命を絶った。身に覚えのない2年以上前の万引記録に基づいた進路指導を苦にしたとみられる。
 学校側による報告書の内容では、圧倒的に優位な立場で生徒を追い込んだ「冤罪(えんざい)」事件というほかあるまい。「学校としての責任がある」と結論付けたが、原因に思い込みやミスの連鎖を挙げ、責任の所在を曖昧にした印象が拭えない。
 命を守るべき学校が原因でなぜ、信じがたい悲劇が起こったのか。町教委が設置する第三者委員会の調査で、早急に客観的な経緯を明らかにする必要がある。
 一般的に学校現場の多忙さが指摘されるものの、報告書からはそれとは異質な、ずさん極まりないありようが浮かび上がる。
 生徒は公立高校が第1志望、受験に校長の推薦が必要な私立高校を第2志望にしていた。高校入試の制度は各都道府県で違うが、この中学校は推薦の基準とする非行歴の調査対象を、従来の3年時から「1~3年時」に変更していた。
 このため、別の生徒による万引の誤った記録を問題視し、担任教諭が5回にわたる進路指導を通じ、「推薦できない」と伝えていた。本来は担任が詳細を確認すべきだったが、生徒が明確に否定しなかったことから「確信」したという。
 生徒はその後の三者面談に姿を見せず、自宅で自殺した。
 驚きを禁じ得ないのは、子どもの将来を左右しかねない進路指導が教室前の廊下で立ち話で行われ、いずれも5分程度だったことだ。とても生徒の人生に携わる緊張感はうかがえない。
 ただでさえ受験を前に不安を抱えた時期である。冤罪のショックは計り知れない。ましてや周囲に別の生徒の目があるなか、とっさに否定できなくても不思議はあるまい。 ………(2016年3月13日)<記事全文>

2016/03/13 17:35

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