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【統幕の権限要求 社説】 中日新聞 高知新聞

【中日新聞】<社説>
■自衛隊制服組 性急な権限拡大を憂う 


 防衛省内で自衛官を中心とする統合幕僚監部が権限の大幅移譲を求めている、という。実力組織の性急な権限拡大は文民統制を危うくし、自衛隊への国民の信頼を損ねることにならないか、心配だ。


 かつて防衛省・自衛隊には一九五四年の発足から昨年まで採用されていた仕組みがあった。「文官優位(統制)」である。


 防衛相が各自衛隊を監督する各幕僚長に指示を出す際、官房長、局長ら「背広組」と呼ばれる内部部局(内局)の官僚が防衛相を補佐する規定だ。


 自衛隊発足当初は旧軍出身者が多く、文官優位の規定は、政治が軍事に優先する「文民統制(シビリアンコントロール)」の重要な手段と位置付けられていた。


 この文官優位の規定を変えたのが、安倍内閣による防衛省設置法改正である。この改正で各幕僚長らは官房長らと対等な立場で防衛相を補佐することになった。


 制服組の悲願でもあった文官優位規定撤廃の影響なのだろう。統合幕僚監部(統幕)がこれまで内局の運用企画局が担っていた「統合防衛及び警備に関する基本計画」策定に関する権限を、同局の廃止に伴って統幕に移譲するよう内局に求めている、という。


 有事に備えて、軍事専門的な見地から計画を策定することは必要だろうが、自衛隊は世界有数の防衛力を持つ実力組織だ。軍事的合理性だけではない、抑制的な対応も同時に求められている。………(2016年2月23日)<記事全文>

【高知新聞】<社説>
■文民統制の形骸化が進む 


 自衛隊最高レベルの作戦計画策定に当たり、防衛省内で統合幕僚監部(統幕)が内部部局(内局)に権限の大幅移譲を求めているという。


 統幕は制服組自衛官が、内局は背広組防衛官僚がそれぞれ中心を占める。統幕の要求が通れば、自衛隊の活動は軍事専門家である制服組主導で行われる可能性が高まる。


 それは政治が軍事に優先する「文民統制(シビリアンコントロール)」が揺らぐことにつながる。拙速な権限移譲は認められない。


 首相や閣僚は文民でなければならないといった文民統制は、民主主義国家の基本原則だ。他国でも政府や国会による統制が行われている。


 その上に日本では独自の「たが」もはめてきた。背広組(文官)が制服組より優位な立場から防衛相を補佐する「文官統制」だ。


 ところがそれは昨年の法改正で全廃され、背広組と制服組は対等な関係となった。内局の運用企画局も廃止され、自衛隊の運用(作戦指揮)が統幕に一元化された。


 統幕の権限移譲要求も一連の流れの延長線上にある。背広組との力関係を逆転させて、優位に立とうとする制服組の思惑があろう。 ………(2016年2月23日)<記事全文>

2016/02/23 10:22

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