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【高浜原発再稼働】安全と信頼への道は遠い

【福井新聞】<論説>
■政府は原子力行政の方向性を再度明確に示すべきだ 

 関西電力高浜原発3号機が再稼働した。県内では同大飯4号機が2013年9月に停止して以来だ。東京電力福島第1原発事故を教訓にした原子力規制委員会の新規制基準に適合、稼働したのは九州電力川内(せんだい)1、2号機に次いで3基目。2月下旬には高浜4号機が、さらに四国電力伊方原発3号機も4月以降に再稼働にこぎつける見込みだ。

 安倍晋三首相が「世界一厳しい」とするわが国の原子力規制は、本当に過酷事故を克服したのか。事故はいまだ収束していない。新基準の審査申請は15原発25基ある。高浜はじめ原発の運転差し止め訴訟は全国で起こされ、「脱原発」のうねりは市民権を得た。政府は原子力行政の方向性を再度明確に示すべきだ。

 原発に関する電力各社の常套句(じょうとうく)は「安全性の向上」と「信頼」である。安全性を際限なく追求し、安定稼働の実績を重ねることが国民の信頼につながる。そういう論法なのだろう。

 規制委は高浜原発の適合審査に2年半かけた。関電は過酷事故対策を大幅に増やし、経費は1千億円を超える。想定する地震の揺れを従来の550ガルから700ガルに引き上げ、防潮堤も海抜8メートルまで高めた。新配備の設備などを使った訓練は千回を超えた。

 これだけ対策を施し、訓練の質を上げても、安全への「信頼」が得られたとは言えない。テロや航空機衝突事故対策は不十分で、事故時に格納容器の破損を防ぐフィルター付きベントも未設置。「想定外の事故は起きうる」との覚悟と備えが求められる。………(2016年1月30日)<記事全文>

2016/01/30 12:00

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