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【高レベル放射性廃棄物の最終処分】拙速な提示避けるべき

【岩手日報】<論説>
■地震大国の日本に適切な場所があるのかという根本的な疑問は拭えない 


 原子力発電において難題となっているのが、使用済み核燃料を再処理した後に残る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分だ。

 国が進めるのは地下深くに埋める地層処分。政府は、候補地としての適性が高い「科学的有望地」を今年中に提示する方針を昨年末に決めた。

 放射線の影響が消えるまで数万~10万年も要する核のごみ。慎重にも慎重を要する案件だ。有望地提示は短期間でできるものなのか。むしろ、じっくり時間をかけて検討すべきではないか。

 自治体応募方式だった選定が国主導に切り替えられたが、それ故の「国による押しつけ」があってはなるまい。拙速な提示は混乱を招く。国民が考える時間が必要だ。

 自治体向け説明会を非公開にするなど国は情報公開に消極的だ。これでは国民の理解は広がらない。情報をオープンにすることが欠かせない。

 鈴木達治郎長崎大核兵器廃絶研究センター長(元原子力委員会委員長代理)は、日本学術会議のフォーラムで、市民参加型の意思決定プロセスや推進機関とは独立した第三者機関設立の必要性を説いた。受け止めたい。

 有望地の自然科学的観点については既に要件が固まっている。火山や活断層の近くなどを除外し、適性度を判定する。とはいえ地震大国の日本に適切な場所があるのかという根本的な疑問は拭えない。………(2016年1月22日)<記事全文>

2016/01/22 10:53

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