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就活日程また見直し? 学生困惑、景気回復も影響か

 就職活動日程の変遷
 経団連の榊原定征会長が7日、大学生の採用選考日程の見直しに言及した。「就職活動が長期化した」と新日程が学生や企業から不評な上、景気回復で企業が人材の早期確保に躍起なことが背景にある。今後日程が前倒しされる可能性が浮上したが、新ルールは現4年生から始まったばかり。経団連の“朝令暮改”に学生は困惑している。


 「何のために時期を遅らせたのか」。すでに就活を終えた早大4年の 田中優 (たなか・ゆう) さん(21)はあきれた様子だ。3年生だった昨年11月ごろから準備を始め、入社を決めた会社から内定が出たのは面接解禁後の8月。「最初は頑張ろうと思っていたが、途中で疲れて嫌になることもあった」と振り返る。


 今回の就活日程繰り下げは学生が勉強に専念できる時間の確保が狙いとされたが「結局、説明会などで授業に出られないこともあった」。外資系やベンチャー企業から昨年12月に内定を得た友人もいたという。


 早大3年の男子学生(21)は「前倒しや繰り下げによるメリット、デメリットはあるが、学生生活に大きな影響が出るので、ころころ変えられても困る」と戸惑った様子だ。既にインターンシップへの参加を決めるなど就活を始めているが「4年生の4月ぐらいには就活を終わらせて、1年間はやりたいことに時間を使いたい」と本音を漏らした。


 日程繰り下げには、学業への影響を懸念し、就活を短期化する狙いがあった。文部科学省の幹部は「これまで経団連側から見直しへの言及はなかった。寝耳に水だ」と驚きを口にした。


 ただ、文科省などが5月1日現在で実施した抽出調査では、来春卒業する学生の活動が「長期化している」と回答した大学・短大が58・5%に上り、狙い通りに進まぬ実態が浮き彫りに。別の幹部は「採用は景気動向に左右される。繰り下げを決めた当時は景気が良くなかったので企業側も同意したが、景気が良くなった今は、優秀な人材を早く確保したいという思惑では」と分析する。


 一方、企業側は冷静だ。資生堂は、採用活動日程の変更に伴い、従来は約2カ月かけていた面接期間を半分の1カ月で終わらせるため、採用業務に関わる社員の数を増やすなどして対応した。「またルールが変更になっても従うだけだ」と淡々と受け止めている。


 日程変更は、海外への留学生が帰国後、就活に間に合うなどの理由で安倍政権が経済界に要請し、経団連がルールを変えた。しかし経団連に入っていない外資系やIT系企業などは新日程に従わず、面接解禁の8月より前に採用内定を出している。「採用競争で不利になる」などと加盟企業が不満を漏らしており、見直しを歓迎しているとの見方もある。


(共同通信)

2015/09/09 11:28

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