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【将棋・電王戦】人間とコンピューターが戦う意義は― わずか21手での決着に物議


 将棋のプロ棋士とコンピューターソフトが対戦する電王戦の最終第5局は、プロがソフトの不備を突く作戦を用いて、わずか21手で勝利する異例の決着となった。あまりにも早いソフト側の投了が物議を醸している。

 対戦したのは、実力者の 阿久津主税 (あくつ・ちから) 八段(32)と強豪ソフト「 AWAKE (アウェイク) 」。プロを養成する奨励会の元会員、 巨瀬亮一 (こせ・りょういち) さん(27)が開発した。

 11日の対局で阿久津八段はあえて自陣に隙を作り、ソフトに「角」を打たせる展開に誘導。その後はソフトの角を捕獲できるのが確実となり、巨瀬さんが突然投了した。

 電王戦の規定では、事前に対戦するソフトの貸し出しが認められており、その後はプログラムの改良はできない。阿久津八段は半年前、貸し出されてすぐにソフトの不備に気付いていた。

 巨瀬さんがその不備を知ったのは、2月末に行われたイベント。アマチュアが阿久津八段と同じ作戦を用い、AWAKEを破ったのだ。

 対局後の会見で巨瀬さんは「もしそうなったら、投了しようと思っていた。プロがその形にしたのは残念」と話した。

コンピューターソフト「AWAKE」と対局する阿久津主税八段(右端)=11日、東京都渋谷区の将棋会館
 阿久津八段は「おもしろい将棋を見せるのがプロだが、今回は勝負にこだわった」と葛藤があったことを明らかにした。

 過去2度の団体戦ではいずれもプロが敗北。今回、プロ側はソフトの弱点を突き、3勝2敗で初めて勝ち越した。

 電王戦を主催するドワンゴの 川上量生 (かわかみ・のぶお) 会長は「(次回について)発表したかったが、調整がつかなかった。何らかの形で続けたい」と話した。

 将棋界は長年、プロ棋士同士がハイレベルな対局を披露して、多くのファンを魅了してきた。

 見応えのある将棋か、勝負にこだわるのか。人間とコンピューターが戦う意義は―。電王戦の次回開催は、岐路に立たされている。

(共同通信)

2015/04/14 15:28

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