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『内藤とうがらし』で新宿に赤いじゅうたんを敷きつめよう 東京・高田馬場

2013/03/22/ 00:33

togarasi_main.jpg 東京・新宿区の戸塚地区で江戸時代の作物「内藤とうがらし」復興への動きが高まっている。プロジェクト名は「アトム通貨内藤とうがらし再興プロジェクト」。手塚プロダクションが活動の中心だ。


 新宿にもう一度赤いじゅうたんを

 江戸末期には「新宿から大久保方面が真っ赤なじゅうたんになった」と言われたほど盛んだったトウガラシ栽培だが、いまでは新宿区から農地が消え栽培農家もない。

 地域の歴史文化を継承するためにも内藤とうがらしを復興しようと、昨年6月に地元企業17社が参加し「アトム通貨内藤とうがらし再興プロジェクト」を立ち上げた。参加企業それぞれが事務所にプランターを置き、栽培を始めた。

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プランターは左から6月7日、8月27日、7月4日、8月8日。「強い植物なのでプランターで簡単に栽培できる。夏でも水をやってれば大丈夫。企業として取り組みやすい」と手塚プロの日高海さん

 国内で流通するトウガラシの約9割は輸入もので品種は“鷹の爪”。乾燥したものしか輸入できないことから、生のトウガラシは国産に限られ貴重だ。

 「栽培する過程で葉と生の実を“野菜”として食べることができる。実自体は辛味がないんです。乾燥させると種の周囲に付いている辛味が全体に行き渡り、“香辛料”になる。こうして何度もトウガラシを楽しめるところがこの取り組みの魅力です」とプロジェクトリーダーの成田重行さんは言う。


 ほかの素材を生かす辛み

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豚汁に内藤とうがらしの粉末を入れて飲んだ参加者は、「ジリジリした辛みではなく、ぴりっとした後すっと消える辛さ」、「うまみが増幅されている気がする」との感想


 内藤とうがらしの特徴をつかみ、生かすための料理検討会が6日、東京・高田馬場で行われた。4回目。

 過去の料理検討会でレシピを披露してきた料理研究家・宮崎里恵さん(写真右から2人目)は、

 「内藤とうがらしの辛さは鷹の爪の半分でいい加減の辛さ。他の素材の味を引き立てる作用があるようで、イタリア料理の仕上げにちょっと入れると、ぱっと華やかなりますね」

 と解説。一方、手塚プロダクションの日高さんは「新宿の名物ははっきりしない。この地にゆかりのある内藤とうがらしを復活させ、地域の野菜として根付いていってほしい」と、このプロジェクトの意義を語った。




内藤とうがらしの再興とこれから プロジェクトリーダー成田重行さん

mrnarita.jpg 江戸中期、内藤家7代目の清枚(きよかず)が現在の新宿御苑あたりに江戸屋敷を構え、菜園で長野県から持ってきた八ツ房系トウガラシを栽培していた。 江戸中期のそばブームに乗り、トウガラシは香辛料として人気を得た。下屋敷や周辺の農民も内藤家から苗を分けてもらい栽培を始めたため栽培量が増大し、トウガラシの赤いじゅうたんが生まれた。

 復興させるにあたり「八ツ房トウガラシ」の原種を探したところ、輸入物に押され、原種を栽培している農家がなかなか見つからなかった。ようやくつくば市の種苗会社「つくばアグリサイエンス」にあったので、苗に育ててもらい(栽培の風景はこちら)プロジェクトの皆に配った。

 トウガラシは日本では香辛料にとして使うだけだが、世界的にはうま味調味料として使われているものだ。これからは日本でも、トウガラシを野菜として、うま味調味料として使っていってほしい。

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写真左)「今回の料理検討会で出たトウガラシの炊き込みご飯(鉄板焼「大都会本館」提案)には辛味だけでなくうま味もあった」と成田さん

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写真左)内藤とうがらし入りアイスクリーム(ホテル「リーガロイヤル東京」提案)。アイスの冷たさとトウガラシのホットな辛さが楽しい。矢印がトウガラシ 写真右)内藤とうがらしとフライドオニオンなど低温でじっくり炒めたラー油(「中華厨房 一番飯店」提案、4月7日発売480円)

 (47行政ジャーナル・畠山由美)
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